自費出版への道 3 高校生の時にラジオ短波を聞きながら天気図を書いた日々

奮闘記

 高校では天文部に入りました。これもまた宇宙戦艦ヤマトの影響でしょう。

 当時の天文部には、天文班、気象班、地質班がありました。
 私は天文班の所属でしたが、他の班の活動をしても特段の制約はなく、気象班が毎日やっていた天気図の作成を楽しんでいました。

 天気図を作るための気象情報は、毎日午後4時にラジオ短波で放送されます。
 国内21カ所、周辺地域25カ所、そのた漁船等から得られた風向き、風力、天気、気温などの気象情報を放送していて、それを白紙の気象地図に書き取って、天気図を作るという活動をしていました。

ラジオ用天気図用紙NO.1 

 天気図など、どこで買えるのだろうと検索してみたら「ぶよお堂」さんのサイトに行き当たりました。当ブログでは「ぶよお堂」さんと何の関係もありませんが、興味がある方はこちら

 さて、聞き逃したとしてもラジオは繰り返してくれません。
 しかも天気図を書き始めた頃は、風向・風力記号や天気記号もよく知りません。例えば「北の風、風力2、快晴」とかだと、「ふん、ふん」と余裕を持って書き取っていけるのですが、「北北西の風、風力7、みぞれ」などと言われると、

 みぞれの記号は? 風力7の書き方は?

 直ぐにパニックになってしまい、次の観測点の情報を完全に聞き漏らしてしまいます。なので、何人かで聞いて、聞き逃した地点の情報を互いに補うことがよくありました。

 総ての観測点の気象情報を聞き取ると、その情報に従って天気図に等圧線や寒冷前線や温暖前線などを天気図に書き込んでいきます。
 快晴や晴れの天気マークが広く分布していれば高気圧に広く覆われていることになりますし、風力が大きければ近くに大きな低気圧があって等圧線が狭く混み入っているはずです。
 観測点のデータに従い、あるいは前日の天気図を参考に等圧線を書き込んでいくのですが、なぜか等圧線が交差してしまうことがありました。
 もちろん、これは地図の等高線が交差するのと同じですから、絶対にありえないことです。

  「あのさ、等圧線が交差するわけないでしょ」

 当然のように先輩の鋭い突っ込みが入ります。
 前線が入ったり、等圧線が大きく湾曲していたり、互いにダメ出しをしながら、でも極めて真面目に天気図を書いていた日々をとても懐かしく思い出します。
 その経験からでしょうか、天気予報はよく見ますし、よく空模様をみます。空の色、風の温度やニオイ、虫の声、夏だったらセミの声とかカエルの声とか、秋になればコオロギやカネタタキとか、虫の声に耳を傾けます。

 自然は、私たちにちゃんと気象情報を与えてくれています。

 いつからなのでしょう。私たちが自然から離れて入ってしまったのは。
 確かに私もスマートフォンから気象情報をとります。でも、下ばかり向いていないで、ちょっと顔を上に上げれば、これからの天気がどうなるのか、自然はちゃんと教えてくれています。
 夕焼けの茜色も季節によってその色合いが変わります。
 夏は蒼々とした蒼色に真っ白な雲が浮かび、春や秋の色は柔らかくて、冬のさめた青空には控えめな白い雲が浮かびます。

 「オブシディアンの指環」には、そんな自然の移ろいが度々、描写されています。その背景には、こうした自然と向き合ってきた経験があるはずですし、日々、スマートフォンやタブレットと向き合うばかりのいまの子どもたちの未来を還暦おじさんは憂いてしまいます。

 私たち日本人は、自然から離れてはいけません。
 そう考えると、昨今の熊の出没は、私たち日本人を自然から遠ざけるための誰かの策略なのではないかと勘ぐってしまいます。
 信じるか、信じないかは、皆さん次第ですけどね。

 ではまた、次のブログでお会いしましょう。
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